素数の定義
- 1とそれ自身以外に約数をもたない自然数を、素数という。素数でないものは、
(素数のかけ算で表されるので)合成数という。ただし、1は素数でも合成数でもない。(数学B p161 数研出版 2007)
背景
- 素数は、数学者にとって難敵。なんだか、すっきりしない世界なのです。たとえば:
- 素数は、無限に多く存在する。(またまた)「ユークリッドの素数定理」
- いいかえると、素数は有限個ではない。証明は背理法 [証明例]
- 素数には「世界記録」、つまり現時点で最大の素数がある。でも、上の定理から、もっと大きい素数があるはずだ。
- 新しい「素数」を見つける、うまいやり方は、あるのだろうか。
- 素数の分布には、何か法則があるのだろうか。
- ある数を(素数の掛け算に分解する)素因数分解する、うまいやり方は、あるのだろうか。
- 「素数は有限個、その個数をn個、最大の素数をPnと仮定する」(この仮定から矛盾が導かれることを示す作戦)
- Pnより小さい素数(n-1個)をすべてかけあわせた合成数をQとする。
- ここで、Q+1を考える。Q+1は、P1-Pnで割ると余りが1になり、割り切れない 。
- つまり、「素数の個数はn+1, 最大の素数はQ+1」が導かれる。これは仮定と矛盾する。
- したがって、素数は有限個ではない。
今日の活動
- 10まで、30まで、50までとやってみて、自分がどうやっているのか、手続きをまとめてください。
- 自分の方法に名前をつけよう。アルゴリズムとして整理しよう。
- みんなの例を確認してみよう。
- 自分の方法をプログラムしよう。
- 課題、来週へ
テーマ
「ある数が素数かどうかを判定しなさい」ではなく、「Nより小さい素数をすべてあげなさい」という問題- たとえば、Nが20のときは、2, 3, 5, 7, 11, 13, 17, 19