PROG 7.3 　main関数に引数

<問題> 参考プログラムを元にして、実行例のプログラムを作成しなさい。

<参考プログラム>

#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>

int main (int argc, char *argv[]){  /* argcは入力された項の数(コマンド + コマンドの引数の数)　argvは、各引数の文字列へのポインター */
   int i, j;

   if (argc != 3) { /* 実行時に引数がちょうど2つでないなら終了。mainも1つとして数えられていることに注意 */
      exit (0) ; /* 何もしないで、ここで正常終了. exit(1)やreturn(1)として、OSに正常な終了0ではないことを示す場合もある */
   }
                      /* argv[0]は、コマンドそのもの。通常は使用しない */
   i = atoi(argv[1]); /* 最初の引数の文字列を10進数に変換し、iに代入。1234という文字列を、加算できる1234という１つの整数データに変換 */
   j = atoi(argv[2]); /* ２つ目の引数 */

   printf("arg 1 = %3d, arg 2 = %3d: arg1 + arg2 = %5d\n", i, j, i+j);

   return 0;
}

<その実行例> (ソースプログラムを、0703.c)
gcc 0703.c

./a.out 2 3
arg 1 =   2, arg 2 =   3: arg1 + arg2 =     5

<main 関数の引数について>

main 関数の引数、(char *argv[]) は

• argv[]は、配列
• *がついているので、配列の要素は、アドレス
• (char * )だから、アドレスの条件は、そのアドレスを参照すると、文字
• ところで、文字列は1文字charの領域が連続し、最後に\0があるメモリ領域
  • 文字が連続する部分だけでも、配列として扱われる
  • char str[]などと、宣言していたことに注意
  • また、文字列は、アドレスへのポインター変数を使って、*p++などともアクセスできる。

• main の変数に関する図
• main の変数メモリ確保例

• 引数を使えば、scanfをして入力を待たなくても、実行時に変数の値を指定できる。
• しかし、上の宣言を理解するには、Cの上級知識（配列、文字列、アドレス、文字列へのポインタなど）が必要になるので、教科書の紹介は後回しになっています。

<実行例>　(ソースプログラムを 0703a.cとして、gcc -o 0703a 0703.c とした場合）

0703a 5

     0  1  2  3  4
  0　.  .  .  .  .　
  1  .  .  .  .  .
  2  .  .  .  .  .
  3  .  .  .  .  .
  4  .  .  .  .  .

<ヒント>　

• i*j　二重ループの定番プログラム
• 二次元配列への準備
• 0703a 10は、10*10を出力します
  

解答例
#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>

int main (int argc, char *argv[]){ 
   int i,j,n;

   /* 完成させなさい */
   /* 以下、解答を公開します。参考にしてください */
   if (argc != 2) 
      exit(0); 

   n = atoi(argv[1]); 

   printf("   ");
   for (i = 0; i < n; i++)
      printf("%3d", i);

   printf("\n");

   for(i = 0; i < n; i++){
      printf("%3d", i);
      for(j = 0; j < n; j++)
         printf("  .");
      printf("\n");
   }

   return 0;
}