海外情報

    以前は、海外の進んだタバコ対策についてあまり知ることができませんでしたが、

   近年は、インターネットの発達もあり、情報が早く入ってくるようになりました。海外

   のタバコ対策の状況が分かると、日本の現状と比較することができます。

    日本の対策がどのくらい遅れているかを確認したら、みんなで、身近な場所での

   タバコ対策を進めたり、日本全体の対策を進めるために、役所などに要望を出し

   たりしましょう。

 

    WHO(世界保健機関)   タバコ規制枠組み条約 

    海外のタバコ対策   学校の禁煙    大学の禁煙

    タバコ警告表示   タバコの価格   禁煙の波 欧州にも

    広告の規制  テレビの喫煙シーン規制   世界に広がる「禁煙法」 1.13UP

 


 ■ WHO (World Health Organization) 世界保健機関

   1.タバコ対策の宣言

   ○ 第11回 「タバコか健康」世界会議基調講演: 2000年8月7日シカゴ

    WHO事務局長、ブルントラント氏の「タバコ病との戦い」と題する講演の中から、

   以下に、いくつかの部分を抜粋して紹介します。

 

   ・現在私たちは将来に明るさを感じて集まっています。たとえば第一に、合衆国そ

   の他の先進工業国で、全般的な喫煙率は良い傾向を示していること、第二には、

   タバコとの戦いの場面が劇的に変化してきたことが挙げられます。

   ・残念ながらタバココントロールの進歩は、グローバルに見て楽観できません。わ

   れわれが勝利を収めつつあると信じる人も、世界的な数字に注目すべきです。

   そこに見られるのは、タバコが今も世界に蔓延しつつある疫病だということです。

   すでに報告したとおり、タバコによる全世界的な死亡は1998年に年間400万人に

   達し、2030年には年間1千万人に上ることが予想されます。死亡者が年間1千万

   人にも増加する疫病は、公衆衛生上エイズにも匹敵する問題でしょう。しかもそ

   の70%が途上国で起こります。

   ・タバコ会社が「青少年に喫煙を始めさせたくない」といっているのが真実ならば、

   すべての国でそれぞれのブランドについて、青少年の喫煙率を下げる事業を進

   めることが、彼らの真剣さを示す証になるでしょう。タバコ会社の「青少年のタバコ

   消費量を下げる競争」を観察し、達成できなかったものに対し、どう対応すべきか

   を考えよう。

   ・WHOブリテン最新号は、タバコ会社の別のターゲットである女性にも注目してい

   ます。女性は現在、全世界の喫煙者の1/6を占め、タバコによる年間死者400万

   人のうちの50万人が女性です。タバコ会社は女性を未開拓の市場とみなし、喫煙

   率を上げようと企てています。

   ・しかし、われわれの展望は暗いものではありません。過去2−3年に起きた様変

   わりは巨大なものです。国や地方、または国際的なアクションが、公衆衛生の課

   題を前進させています。これは新しい協力体制、ネットワーク、団結強化の結果で

   す。

   ・世界禁煙デーは今や行事だけでなく、行動の過程でもあります。5月の行事の準

   備過程で、国際的公衆衛生界にタバコ規制について、世界的な論議を巻き起こし

   ます。

   ・陪審員評決の裁判で公表された書類は、タバコ会社が他の国で何を企み、実行

   してきたかを知ろうとする活動家や政府にとって、強力な情報源をなります。ノルウ

   エイでは、ミネソタのケースで公表された書類によって、タバコ会社が添加物や健

   康危害について、いかに政府や大衆を欺いていたかを知ることができました。

   ・先週私たちは専門委員会による報告書を発表しました。

    委員会の結論は明白です。タバコ産業から出てきた書類は、タバコ会社が長年

   意図的に、WHOのタバコ規制努力を妨害し、破壊しようと操作してきたことを暴露

   していました。彼らの企みは、綿密で、十分な費用をかけ、洗練されていて普通で

   は目に見えません。

   ・政府に対し、未来の世代のために果敢な政策を取るよう、要請してください。決

   定権者に繰り返し何度も訴えましょう。私たちは効果的な単純な公式を持っていま

   す。

    @ 密輸対策を伴うタバコ価格値上げ

    A 宣伝広告・スポンサーシップ禁止

    B 公共の場所の禁煙、及び禁煙支援

    C 反タバコ広告実施

    私たちは共通のゴールを持っています。世界規模でタバコ使用を減らし、それに

   よって何百万人の命を救うのです。

   ・私たちは国際的な枠組みを締結するでしょう。少なくとも100か国で、有効なタバ

   コ規制が始められるでしょう。そして、タバコ使用が特に若い世代で著しく減少する

   でしょう。

 

    (翻訳 仲野暢子氏) 禁煙教育をすすめる会/喫煙と健康女性会議

    なお、「タバコ」の表記は、「ひらがな」から「カタカナ」に変えました。

 

   2.世界禁煙デー・スローガン

   2000年: Tobacco kills, don't be duped! 

        「タバコは人を殺す。だまされるな!」

      * タバコ会社による、映画、音楽、スポーツなどを通じたタバコ広告と販売

       促進に焦点を当てたもので、自由と快楽の見せかけにだまされて、人を殺

       すタバコを吸わないように呼びかけています。

   2001年: Second hand smoke kills. Let's clean the air. 

         「タバコは他人を殺す。 (タバコ産業の汚れた)空気を一掃しよう。」

      * 受動喫煙の重大性を強調し、また偽りの科学的データやタバコの害から

       目をそらすような戦略で、大衆をだまそうとするタバコ産業の欺まん性を指

       摘するものでもあります。

   2002年: Tobacco free sports. Play it clean.

         「スポーツの世界からタバコをなくそう。 煙のないきれいな環境でプレ

       ーを!」

      * タバコ産業が、スポーツをタバコの宣伝に利用している実態を問題にし、

       スポーツの世界がタバコ及びタバコ産業と決別することを促しています。

       ソルトレイクの冬季オリンピック、韓日共催のワールド・カップサッカー及び

       バレーボールの世界大会が、「タバコ・フリー」の大会として開催されました。

   2003年: Tobacco free film, Tobacco free fashion. Action !

         映画、テレビ、ファッションの世界からタバコをなくそう。 はい本番!」

      * 日本では、テレビドラマなどに喫煙シーンがあふれています。 しかし、

       タイベトナムでは、喫煙シーンにぼかしをかけるなどの規制があります。

       みんなが声を上げて、テレビや映画などの喫煙シーンをなくしましょう。

   2004年: Tobacco and poverty: a vicious circle

         「タバコと貧困 − その悪循環から逃れよう」   

   2005年: Health Professionals Against Tobacco, Action and Answers

           タバコに反対する保健医療専門家 − 行動と対策を」   

   2006年: Tobacco: Deadly in any form or disguise  

           タバコ:どんな形や装いでも命取り」

   2007年: Tobacco free environment  

          タバコ、煙のない環境」

   2008年: Tobacco free youth  

          タバコのない若い世代をめざして!」

   2009年: Tobacco Health Warnings

         「警告! タバコの健康被害」

   2010年: Gender and tobacco with an emphasis on marketing to women

         「ジェンダーとたばこ〜女性向けのマーケティングに重点をおいて〜」

 

 

 タバコ規制枠組み条約

    「タバコ規制枠組み条約」は、WHOが提案した保健医療に関する初めての国

   際条約です。加盟国によって条約作成が承認され、2001年から、世界各国の代

   表が集まって条約の草案作成のために会議を重ねました。 そして、2003年5月

   の世界保健会議での条約が採択されました。

    日本政府は、2004年6月に条約を批准。  2005年2月27日に発効。

    タバコの消費削減や喫煙による健康被害の解消を目指したもので、発効から

   5年以内にたばこ広告を原則禁止にするほか、「ライト」「マイルド」などの商品名

   についても、害が少ないという誤解を与えないような措置を求めています。 また、

   タバの箱の主要部分の最低3割以上を健康への警告表示にあてるよう義務づけ

   ます。 タバコの増税・値上げにより、タバコ消費の減少を図ります。タバコ自動販

   売機には未成年者に利用させない措置を要請します。

 

     

 ■ 海外のタバコ対策

   ○ 年表

   1996年 8月 米政府は、タバコを「依存性のある薬物」と認定し、食品医薬品局

          に管轄権を与えて、未成年者への販売や広告を厳しく制限する規制

          案を承認した。購入年齢制限、自動販売機による販売禁止。

   1997〜2000年 米国で、喫煙で病気になった人に対して、たばこ業界の責任を認

          める判決が続く。2000億〜5000億ドル(24兆〜60兆円)にも上る巨額

          の損害賠償額もあった。

   1999年10月 フィリップ・モリス社、タバコの発がん性と依存性を初めて認める。

   2000年 5月 米国のがん発生率と死亡率が1990年代に入ってから減り続けてい

          るという報告が出された(米国がん研究所など)。 禁煙する男性が増

          えたため効果が出たという評価であった。

        5月 米厚生省が、間接喫煙及び直接喫煙の煙自体を、発がん物質に指

          定した。

   2001年 1月 カナダで写真入りのタバコ警告表示(16種)を開始。

        3月 EUが、タバコ販売規制に合意した。

          タバコの名前に「マイルド」「ライト」の表記を認めないというもの。

        4月 オランダで、タバコ広告の全面禁止を決定。 ロシアも原則禁止の方

         向を示した。

        4−5月 スイスで「WHOたばこ対策国際枠組み条約」の政府間交渉が開

         始された。 2003年の世界保健会議での採択を目指す。

   2002年 2月 カナダ政府は、向こう5年間にわたり、国内での喫煙者低減対策の

         ために5億3,000万ドル(約400億円)投入することを発表した。

         2月 WHOは、喫煙に歯止めをかけ、健康被害を減らす決め手はタバコ

         増税だと強調した。「税収の一部は、禁煙プログラムやがんの研究、タ

         バコ会社に対抗する宣伝広告などに充てるべき」と勧告。

         2月 カナダで写真入りのタバコ警告表示(6種)を開始。ほぼ全面にわた

         る警告表示となっている。

         3月 低タールを売り物にしたタバコによって死亡した女性に関する米国

         の裁判で、フィリップ・モリス社に、約200億円の賠償命令。「低タールタ

         バコは通常製品に比べて健康への影響が少ないと誤信させた。」

         3月 イタリアで、あらゆる職場内、学校施設、病院、公共の乗り物、駅、

         空港、劇場、博物館、図書館などが禁煙となった。違反者には25から

         250ユーロまでの罰金。妊婦が居合わせると罰金が倍に。

         7月 ドイツは、いくつかの例外を除き、事業主に職場での受動喫煙防止

         のために必要な手段を講じることを要求することを決定。

         7月 タバコ対策で英国のがん死亡が大きく減少したことが発表された。

         男性のタバコ関連疾患による死亡は半減。

        11月 タイで、官公庁、公共交通機関、飲食店(空調あり)、公衆トイレなど

         の公共の場での喫煙を、全面的に禁止。違反者には2千バーツ(約7千

         円)の罰金、違反施設のオーナーには、約5万円の罰金が科される。

        11月 オランダ、印刷広告以外のタバコ広告禁止(2003年1月からは、す

         べての広告を禁止。タバコ会社のイベント、スポンサー活動も禁止。

   2003年 1月 マレーシア、タバコ関連広告を原則禁止。 F1、サッカー、セパタク

         ローへの後援は例外。

         5月 世界保健会議、「たばこ規制枠組条約」採択

         9月 EU(欧州連合)、タバコ広告の全面禁止を予定している。その他、

         警告表示(表面の30%以上)、「マイルド」「ライト」などの文字の使用禁

         止、ニコチン量・タール量の制限など。 (JTは欧州でのマイルドセブ

         ンの販売を中止)

   2004年 3月 アイルランド、パブやレストランを全面的に禁煙に宣言した。

         「職場」でたばこを吸えば最高3000ユーロ(約40万円)の罰金になる。

         6月 ノルウェー、パブやレストランの全面禁煙を実施する予定。

         スウェーデンやオランダ、英国のスコットランド地方も追随する構え。

   2005年 2月27日 「たばこ規制枠組条約」発効

        7月 EU タバコ広告や国境を越えるイベントの後援を禁止。

          

 

   ○ その他の海外の状況

   ・米国の「ヘルシー・ピープル2000」(2000までの目標):喫煙率を15%以下に。

    実際は、25%程度。カリフォルニア州は18%。

   ・カリフォルニア州では、建物内の禁煙徹底。

    オフィスビルや、レストラン、バー、ディスコなどの公共の場所はすべて禁煙。

   ・ニューヨーク州、たばこ4ドル30セント(約470円)から4ドル85セント(約530円)

   に増税。 2002年に、さらに増税、7ドルに。 健康保険の財源を拡充。

    また、病院、学校に加えて、レストランやオフィスビルも事実上禁煙。

   ・ロシア: 未成年の喫煙禁止、罰金などの行政処分(2002年)。

   ・ベルギー、シンガポールなどでは、公共の場所での喫煙禁止。その他、多くの

   国で、喫煙場所の規制がある。  

   ・イギリスでは、ゲストハウス、ホテル、レストランなどは、禁煙になっている。

    2007年7月から禁煙法

    公共の場での喫煙を全面的に禁止。英全土が「禁煙地帯」となった。規制対象

   は、店舗やオフィスのほか、パブ(大衆酒場)やレストランなど。個人の違反者に

   は最大50ポンド(約1万2,400円)、企業や施設管理者には同2,500ポンド(約62万

   )の罰金。?禁煙サービスが提供され、2007年度で5,600万ポンド(約140億円)

   の予算が投じられた。2006年度には約33万人が禁煙に成功したとされる。タバコ

   のカウンターの下などの目に触れない場所での陳列義務付けや、パブやレストラ

   ンでのタバコ自動販売機を禁ずる法案を検討中。

   ・フランス: たばこ消費量、2年間に32%減=政府のキャンペーン奏功

   (ヤフーニュース 2005年4月13日)

    【パリ12日時事】フランスで2003年と04年の2年間にたばこの消費量が約32

   %減り、1999年から5年間で約200万人が禁煙したことが12日、政府の反たばこ

   委員会の資料で分かった。欧州内で「禁煙途上国」といわれるフランスだが、国

   民の健康意識が数字に表れた形だ。

    政府は03年からがん対策を実施。たばこの値段を徐々に上げ、パッケー

   ジに「吸い過ぎは死につながる」といった警告を表示、たばこの害を強調する

   テレビ広告も流すなど反たばこキャンペーンを展開し、これが奏功した。 

   ・台湾: 禁煙法制定(1997年)

   ・ドイツ: 成人(18歳以上)のうち喫煙者は33%(2006年現在)で、年々減少傾向。

   最大の理由はタバコ税の値上げ。2008年1月では、1箱(18本入り)4ユーロ(約

   650円)と、日本に比べてかなり高い。(All About 2008年1月12日) 

   ・スペイン: スペイン国会、職場(室内公共空間)禁煙法可決の模様 

   米英両ASH(Action on Smoking and Health)のニュース速報(2005年12月) 
   http://no-smoking.org/dec05/12-14-05-3.html

    職場禁煙法の可決を2日後に控え、スペイン政府は喫煙者に禁煙法遵守を求め

   るキャンペーンを始めた。保健省によると、毎年万人以上のスペイン国民が直接

   のタバコ病で死亡しており、 700人が受動喫煙によるタバコ病で死亡している。タバ

   コ病の死者は、交通事故、労働災害、エイズの死者の合計を上回っている。

    スペイン国民の喫煙率は 30% 超である。『あなたも頭では分かっているでしょ?;

   原文は、 “Inside you know it’s good for you”』をスローガンとするキャンペーンは、

   370万ユーロ(1ユーロ160円で約6億円)の予算を費やし、インターネットでも禁煙支

   援のための情報を流す。キャンペーンは、新聞、ラジオ、テレビ、屋外広告でPRさ

   れる。

    同法では18歳未満へのタバコの販売も禁止し、CM の制限もメディア全般、屋外

   広告、試供品提供を含むものとなる。

    同法に違反したものは、29.70ユーロ(4,750円)〜593.70ユーロ(9万5,000円)の

   罰金が科される。小さなバーやレストランでは、禁煙とするか否かはオーナーが決

   定できる。喫煙可の表示は誰にもすぐ分かるようにすることが必要である。空港、

   劇場、映画館では、隔離された喫煙所を設けることが可能である。

 

 ■ 学校の禁煙 (小学校・中学校・高等学校のレベル)

    詳細はあまり分りませんが、以下のような国では、学校が禁煙になっているよ

   うです。

   ・アメリカ合衆国

     ほとんどの州では、学校は禁煙が原則。 敷地内禁煙、建物から100m(?)

    以内は禁煙、教育関係者は子どもの見える所で喫煙してはいけないなど。

     The Centers for Disease Control and Prevention (CDC): 疾病対策予防セ

    ンターのWebサイト <http://www.cdc.gov/tobacco/who/usa.htm> にある資

    料には、

     Smoking is also prohibited in facilities providing federally funded childrens

    services including schools and daycare centres.

     K先生が在外研究中にミシガン大学で、知り合いの大学院生に教師の喫煙に

    ついて聞いたら、「小学校から大学(院)まで、先生がタバコを吸っているところは

    一度も見たことがない」という返事だったそうである。

   ・カナダ、オーストラリア: 学校は禁煙。

   ・ニュージーランド: 学校敷地内禁煙。 SMOKE−FREE SCHOOL の表示。

   ・EU

    イタリア: 学校施設内は禁煙。違反には罰金がある。(2002年3月予定)

    フランス・オランダ・デンマークでも、学校は禁煙。

    イギリス: 学校は禁煙。  

   ・タイ王国: 幼稚園から大学まで、学校敷地内の禁煙が定められている。

     1999年、薬物乱用防止の一環として「rongrieng shiikhao(白い学校)」計画が導

    入され、学校は「タバコ フリー」・「ドラッグ フリー」(タバコやドラッグのない場所)

    となった。

   ・ホンコン: 事実上、学校は禁煙になっているらしい。

    2002年度内にも学校の禁煙が立法化される可能性がある。

   ・韓国: 2003年3月(学年初め)から、全国の学校が敷地内禁煙になって

    います。 (2002年3月導入開始、2003年3月完全実施。)

   ・中国: 北京市は、教育機関が禁煙になっている

   ・台湾: 学校は周辺を含んで敷地内禁煙である。

   ・シンガポール: 学校は禁煙。 

 

 ■ 大学の禁煙

    国全体の様子が分らない場合などに、個別の大学の事例を示しました。

 

   ・アメリカ合衆国

     多くの州の大学では、館内禁煙とし、建物入口などに灰皿を設置している。学

    生を含めて、喫煙者は少ない。 また、スポーツ・健康・レクリエーション系の大学

    の多くでは、大学敷地内または関連エリア全体が禁煙になっている。

 

     全面禁煙の大学が増加、60大学に 米報告

                     CNN.CO.JP 2007年11月13日

 米国の大学で、キャンパス全体を禁煙にする動きが広がっている。大学
当局が推進するとともに、反喫煙団体も、喫煙率の高い大学生にたばこ
を止めさせることを重要視している。 非喫煙者の権利を擁護する米団体
の報告によると、構内の一部にとどまらず、すべての場所で喫煙を禁じて
いる大学は、全米で約60に上っている。他の多くの大学では、部分的な
禁煙措置が取られているという。

 ジョージア州にあるゲインズビル州立大(学生約5300人)は、4年前か
ら全面禁煙に切り替えた。大学構内にはあちこちに禁煙のサインが張ら
れ、たばこを吸いたい学生は、駐車場の自分の車の中などに移動する。

 自らも喫煙者だったマーサ・ネスビット学長は「屋内では煙の中を歩く必
要がなくなり、外でも吸い殻を見かけなくなった。キャンパスがきれいで健
康的になった」と述べている。禁煙化による問題は発生していないという。

 米がん協会アクションネットワークのダニエル・スミス会長は「たばこの煙
から解放された国にしようという動きは、至る所で進行している。社会でみ
られるのと同じ傾向が、大学キャンパスでも表れているということではない
か」と分析する。

 同協会によると、米国では大学生と重なる18〜24歳の年齢層で喫煙
率が最も高い。他の年齢層では喫煙率が減少傾向にあるなか、大学生
では上昇しているといい、同協会では、禁煙ガムの配布など大学での禁
煙の取り組みに力を入れている。

   ・カナダ

    ケベック大学モントリオール校: 館内禁煙。建物の外にも灰皿がない。

    マギル大学: 館内禁煙、建物の外に灰皿設置。建物の入口には灰皿がある所

     とない所がある。 建物の外でも、灰皿のそばにはベンチやいすがない。

   ・オーストラリア

    西オーストラリア大学: 館内禁煙。 人間行動学部(体育学部に相当)には、教

     員が約25名、非常勤を含めて事務、技術系スタッフが計20名いるが、その中で

    その中でタバコを吸っていたのは運転手兼何でも屋のおじさん一人だけでした。

    学生は、大学院生を含めて、ひとりも喫煙しているのを見たことがない。少なくと

    も、体育学部でタバコを吸う人は、いろいろな面で信頼されないのだと思う。

                                            (S先生の話)

    ブリスベン・カレッジ: 館内禁煙。

   ・ニュージーランド

    オタゴ大学: 館内禁煙。 屋外にも灰皿はない。

     大学でたばこを吸う人にめったに見ない。 

   ・フランス: 大学も禁煙。(詳細は不明。)

   ・イタリア: 施設内は禁煙。違反には罰金がある。(2002年3月予定)

   ・イギリス

    ケンブリッジ大学: 大学の建物も学寮も館内禁煙。 各部屋や教室に煙探知

     を設置。 建物の外にも灰皿はほとんどない(吸わないのが当然)。

   ・韓国: 2002年9月から、禁煙になる予定。 (不明?)

   ・タイ王国: 1999年から大学内は敷地内禁煙。 建物の中にも、外にも灰皿は

    ない。 (チェンマイ大学で確認。)

 

 ■ タバコ警告表示 

    カナダとタイのタバコ警告表示画像及び日本の新警告表示については、こちら

   のページもご覧ください。 「警告表示画像」

 

   ○ 日本のタバコ注意表示

     2005年7月に、新警告表示(注意表示)に変りました。 下記の記事に当て

    はめると何点が与えられるかは不明ですが、「警告表示画像」 のページ を

    ご覧下さい。 (この下にも示します。)

 

    日本の新警告表示 (財務省、2005年7月実施)

     国内のタバコの箱に下記種類の警告文が、順次ローテーションで書き込

    まれることになりました。警告文は表裏両面に表示されます。

 

    1.喫煙はあなたにとって肺がんの原因の一つになります。

    2.喫煙はあなたにとって心筋梗塞の危険性を高めます。

    3.喫煙はあなたにとって脳卒中の危険性を高めます。

    4.肺気腫を悪化させる危険性を高めます。

    5.妊娠中の喫煙は胎児の発育障害や早産の原因の一つになります。

    6.たばこの煙はあなたの周りの人、特に乳幼児、子ども、お年寄りなどの健

     康に悪影響を及ぼします。

    7.ニコチンにより喫煙への依存性が生じます。

    8.未成年者の喫煙は健康に対する悪影響やたばこへの依存度を高めます。

 

     ちなみに、古い注意表示は次のとおりです。

    「健康のため吸いすぎに注意しましょう」 (1972)

    「あなたの健康を損なうおそれがありますので、吸いすぎに注意しましょう 

   (喫煙マナーをまもりましょう)」 (1990.6)

 

   〇 「世界各国の喫煙警告文を調査、日本は0点!」 (朝日新聞、2000.1.8)

    <記事は次のようなものでした。>

    アメリカ合衆国の「パブリック・シティズン」というNGOが、米国から輸出されたタ

   バコを世界各国から取り寄せて、比較しました。 タバコ・パッケージの警告文に、

   発がん性や妊娠への影響、間接喫煙の害、禁煙の勧めなど、何項目について書

   いてあるかを基準に、10点満点で点数をつけました。その結果、ノルウエーと南ア

   フリカが満点で、タイが9点、カナダが8点、アメリカ合衆国は6点でした。

    日本の警告表示(下記)には、警告していないと同じとして、先進国としては唯一

   の0点が付けられました。

 

   ○ 外国のタバコ警告表示

    外国のタバコ警告表示については、次のリンク(タバコ警告表示)をご参照くだ

   さい。以下は、補足です。

   カナダでは、2000年から、タバコによる病気などの写真の入った、16種の警告

    表示を、パッケージの表と裏に載せています。これならが、たぶん10満点(以上)

    がつけられることでしょう。

     下記の16種の警告表示の写真は、こちらのリンク にあります。

     このリンク先画面から、カナダタバコ警告表示画像ダウンロードできます。

 

    「タバコは強い依存性を持つ」     「僕たちに毒を盛らないで!」

    「子どもは大人を見て真似をする」  「タバコ煙は赤ん坊に害を与える」

    「タバコは胎児を傷つける」      「タバコは脳卒中の原因になる」

    「タバコの使用でインポテンスに   「毎年タバコによって小都市の人口

     なる可能性がある」          に匹敵する人数が死亡する」

    「タバコ煙は赤ん坊に害を与える」  「タバコはあなたを呼吸困難にする」

    「タバコは心臓破りだ」         「タバコ煙のあるところに、青酸ガス

    「タバコは肺がんを引き起こす(1)」  がある」

    「タバコは肺がんを引き起こす(2)」 「置いてあるタバコも命を脅かす」

    「このタバコを吸っているのはあなたは独りではない(まわりに受動喫煙

     を強制している)」

   

         「タバコは肺がんを引き起こす」

   

           「タバコは心臓破りだ」 

   

          「僕たちに毒を盛らないで!」

  

             

   ・EU(欧州連合)は、2003年9月から、タバコに次のような規制を設けます。

    タバコのパッケージに「マイルド」や「ライト」の文字を書くことを禁止

    警告表示に箱の面積の表の30%以上、裏の40%以上を用いる。

    タバコの添加物を明記。タール量とニコチン量に制限。

 

 ■ タバコの価格  (2007年)

   日本: 

    20本入り260円のものが多かった。 (2002年)

    中心は、20本入りが270円。 (2003年7月に、1本1円増税された。)

    主力商品は、20本入りが300円になった。 (2006年7月に、1本1円増税された。)

 

   外国: 

    2007年におけるタバコの価格は、先進国では、日本の2倍以上で、3倍

   超える国もあります。

    WHOの調査結果(2008年2月)では、先進国における日本のタバコ価格の低さ

   が際立っていることが明らかとなりました。

   ・アメリカ合衆国 (2002年)

    ニューヨーク市: 1箱7.5ドル(約800円)に値上げ。  

    ワシントン州、ニュージャージー州でも大幅な増税をして、ニューヨーク市と同じ

     レベルに。他のかなりの州でも、大幅な増税が行われている。

   ・カナダ: 25本入り、日本円で約500円。 (2002年) 

     20本入り1箱、8カナダドル(約850円) (2007年) new

   ・オーストラリア: 1箱約500円。 物価は日本の3分の2程度。 (2002年)

     20本入り1箱、10.6  オージードル程度(約1,050円程度) (2007年) new

   ・ニュージーランド: 1箱約400円、物価の比較では、1000円くらいの値。

     なお、オタゴでは、タバコを売る店がどこにあるか分からないくらいだとか。

     (2002年頃の情報です。)

   ・イギリス: 20本入り、4.25ポンドのものが多い(4.00〜4.70)。(2002年)

     20本入り1箱、5.23ポンド(約1,100円) (2007年) 

   ・フランス: 20本入り1箱、5.3ユーロ(約850円)。 (2007年)

   ・スイス: 1箱約520円。 (2004年12月〜)

   ・ドイツ: 18本入1箱4ユーロ約640円。 20本に直すと、約710円 

     (2005年〜)  ※1ユーロ=約160.2円(2008年2月現在)

   ・イタリア: 1箱3.5ユーロ約560円。 (2005年〜) 

 

    2002年における外国のタバコ価格

    健康ネット 最新たばこ情報

    http://www.health-net.or.jp/tobacco/product/pd050000.html

    図録 たばこ価格の国際比較

    http://www2.ttcn.ne.jp/~honkawa/4740.html

 

   ○ 「健康ネット」の「たばこと健康」に、1995年のタバコ価格上位国のリストが

    あります。 1位から5位までは、次のとおりでした。

    1位:ノルウエー 5.43ドル、 2位:デンマーク 5.03ドル、 

    3位:アイルランド 4.33ドル、 4位:英国 4.28ドル、 5位:スエーデン 4.18ドル

 

 ■ 禁煙の波 欧州にも 相次ぐ値上げ・法規制

                              朝日新聞2004年2月27日

    (ブリュッセル=脇坂紀行)
    (前略) 欧州のたばこメーカーでつくる「たばこ製造者連盟」(本部・英国)
   によると、英国のたばこの価格は過去10年で1.85倍になった。大陸諸
   国はやや低い1.56倍だが、過去2年の平均値上げ率は27%と急ピッチ。
   2月にはオランダが約15%値上げ。ドイツも3月から向こう1年半に3回の
   値上げ実施を決めている。(中略)

    酒場も食堂も職場も アイルランド
    アイルランドのマーティン保健相が18日、「3月29日からパブやレストラ
   ンを全面的に禁煙にする」と宣言した。(中略) 政府は、昨年10月、健康
   法に基づいて「禁煙規則」をつくった。「職場」でたばこを吸えば最高3000
   ユーロ(約40万円)の罰金になる。ノルウェーも6月1日からパブやレスト
   ランの全面禁煙を実施する予定。スウェーデンやオランダ、英国のスコット
   ランド地方も追随する構えだ。

    図: 欧州主要国のたばこの値段 04年1月現在。人気銘柄の平均価
      格。たばこ製造者連盟(本部・英国)調べ。日本はマイルドセブン。
      (単位=ユーロ)

    英国      6.59、 アイルランド 6.06、 フランス   5.00、
    スウェーデン 4.25、 ベルギー   3.56、 ドイツ    3.37、
    ギリシャ    2.70、 スペイン   1.95、 日本     2.00

    (意見) ドイツでタバコが値上げされると、日本のタバコの値段は、英国
   3分の1以下、フランスの半分以下、スウェーデンやドイツの半分くらいと
   いうことになります。国際社会の動きに合わせて、日本もタバコ1箱の値段
   を少なくとも500円以上に上げる必要があります(できれば1000円に!)。
   なお、1ユーロは約136円です(2004年3月1日)。

 

 ■ 広告の規制

   ・全面禁止: 

    先進国の多くでは、すいぶん前からタバコ広告を全面的に禁止しているのです

   ね。アジア諸国でも広告禁止の国がいくつかあります。EU(欧州連合)も、2003年

   9月から全面禁止です。

    日本の状態が当り前と思っていたら、とんでもない間違いでした。タバコ広告だ

   らけの日本は「異常」なのです。

    全面禁止の国は、次のとおりです。(「新版 喫煙と健康」など)

 

     フィンランド、スウェーデン、ノルウェー、アイスランド (1970年代)

     スペイン(1982年)、ポルトガル(1983年)、フランス(1993年)、イタリア

     オランダ(2003年)、EU(2003年)

     カナダ(1988年)、ニュージーランド(1990年)、オーストラリア

     シンガポール(1989年)、タイ(1992年)、マレーシア(2003年)

     アルジェリア、イラク、ヨルダン、モザンビーク、スーダンなど(主に宗教上の理

     由から)

     その他

  

    カナダのモントリオールでは、確かに、タバコの広告を一切見ませんでした。

    タバコは駅の売店で売られていますが、いろいろなタバコ病の写真がついた警

   告表示が見えるようにずらりと並べているので、「タバコの宣伝」というよりは、むし

   ろ「タバコの害」を宣伝しているようでした。たぶん、並べ方に規制があるのだと思

   います。(2002年)

    イタリアとフランスでも、雑誌にタバコ広告がないかと捜したけれど見つかりませ

   んでした。当時は、日本の状態に慣らされていたので、タバコ広告が全面禁止か

   どうか確信が持てませんでした。(2000年)

 

   ・テレビによる広告の禁止

    世界の多くの国が、テレビやラジオの電波媒体によるタバコ広告を禁止・規制

   しています。

    英国では1965年に、米国では1971年に、テレビからタバコの広告が消えました。

   日本では、英国から30年以上も遅れた1998年に、業界の自主規制で、テレビ・ラ

   ジオでの個別銘柄のコマーシャルを中止しました。しかし、喫煙マナーを訴えるイ

   メージ広告は以前として継続しています。

    タバコ対策に関しては、日本は英国に比べて実に30年以上の遅れがあります。

    「いやー。 知らないということは恐ろしいですね。」

 

 ■ テレビの喫煙シーン規制

    世界では、タバコのメディア露出に規制をしているところが多いようです。

    残念ながら詳細は不明です。

   ・アメリカ合衆国: テレビでの喫煙シーンを規制。

   ・カナダ: テレビでの喫煙シーンを規制。

   ・タイ: テレビの喫煙シーンには、モザイクやぼかしをかけるという規制。

   ・ロシア: 喫煙シーンは、原則として禁止。 映画、演劇でも。

   ・イタリア: テレビの喫煙シーンを規制の方向。

 


 

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