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北海道HOKKAIDO 


尼港殉難碑

 写真  
 概要 建立年月日:1936年12月  
  建立者:不明
   規模:本体 高さ259㎝・横116㎝・奥行き30㎝
      台座一段目 高さ43㎝・横197㎝・奥行き97㎝
      台座二段目 高さ55㎝・横342㎝・奥行き240㎝

付近には、尼港殉難者追悼碑尼港殉難者追悼碑の添碑尼港殉難者追福塔がある。

2021年8月23日調査
 碑面 (碑正面)義烈千載
     尼港殉難碑   陸軍大将正三位勲一等功三級町田経宇篆額     雪畦山田実丸書   
     大命ヲ奉シテ異域ニ防護ノ重任ニ膺ル将士一身ヲ挺シテ朔北ニ産業ノ開拓ニ従フ勇者一朝交通
     杜塞スルヤ暴戻ナル兇徒ノ襲フ所トナリ夐ニ故国ノ天ヲ仰キ空シク恨ヲ呑ンテ死ニ就ク豈ニ傷
     心断腸ノ極ナラスヤ大正九年三月十二日我カ尼港守備隊及ヒ居留民等六百有余名残忍厭クナキ
     過激派ノ毒刃ニ殪レ尋テ五月二十四日奸譎ナル魔手ニ罹リ鉄窓ノ下ニ屈辱ヲ忍ヒシ同胞一百数
     十名亦鏖殺ノ惨ニ遭ヒ天日曛クシテ雲冪々月色淡クシテ風淅々タリ変ヲ聞キ急派セラレタル救
     援軍ハ万難ヲ排シテ尼港ニ突進シ直ニ遺骸ヲ検索拾収ス狼藉ノ迹言語ニ絶シ残虐ノ状正視スル
     ニ堪ヘス乃チ懇ニ之ヲ荼毘ニ附シ忠魂塔ニ納メテ弔慰ス後派遣軍ノ撤退ニ伴ヒ亜港ニ安置セシ
     カ大正十三年小樽市ハ軍ニ請ヒ納骨塔ヲ築キ之ヲ遷安奉奠シ年次期ヲ定メテ祭祀ヲ厳修ス盖シ
     本市ハ殉難将士及ヒ同胞カ足跡ヲ印セル最後ノ邦土ニシテ事変ノ惨禍ニ対シ市民市民ノ哀愁悽愴尤
     モ深刻ナレハナリ当時既ニ碑ヲ建テ其ノ遺烈ヲ後昆ニ伝ヘントシ議未タ熟セスシテ已ム今茲積
      徳ノ一長老率先塔ヲ修治シ廻ラスニ牆垣ヲ以テシ頗ル旧観ヲ改ム巿当局其ノ挙ニ感孚シ愈建碑
      ノ企ヲ画シ余ニ文ヲ徴ス義辞スル能ハス略其ノ事ヲ録シ以テ百世ノ下天下ノ士ニ忠誠ヲ勧奨シ
      義烈ニ矜式スル所アラシメムトス噫尼港事件以来物換リ星移リ幾春秋ヲ度リテ追憶ノ涙尚巾ヲ
      瀑ス行道祠ニ詣リ侘望低徊去ル能ハサルモノアリ若シ夫レ憂国ノ士往時ヲ懐ヒ遺績ヲ紹キ進ン
      テ北洋無限ノ富源ヲ開発シ国力ノ振張ニ貢献スルアラハ殉難ノ英霊方メテ安ンスルヲ得ン乎
      昭和十一年十二月    小樽高等商業学校教授従四位勲四等   卜部岩太郎撰文  造幣局製
所在地 北海道小樽市手宮2-5 手宮公園内
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