1. トロント憲章
2010 年5 月カナダ・トロントで開催された第3 回国際身体活動公衆衛生会議(International Congress of Physical Activity and Public Health;ICPAPH)において,「身体活動のトロント憲章(世界規模での行動の呼びかけ)」が採択された.トロント憲章は世界規模で身体活動促進を目的とした国家政策策定の優先順位を高めるための行動を呼びかけること,およびその行動に携わる団体や個人を支援するためのものである.本憲章は国際身体活動健康学会(InternationalSociety of Physical Activity and Health; ISPAH)の協議会であるGlobal AdvocacyCouncil for Physical Activity (GAPA) によって作成された.その内容は身体活動がもたらす効果の概要,9 つの指針,行動の枠組み,および行動への呼びかけで構成され,身体活動促進の根拠と対策のあり方が示されている.
2. 身体活動に関する世界行動計画
この計画はWHOが策定し,実施期間は2018年から2030年である.この計画のミッションはすべての人々が安全で有効な環境にアクセスし,個人や地域の健康を増進し,すべての国の社会的,文化的,経済的発展に貢献する手段として,日常生活の中で身体活動をする様々な機会を確保することである.目標は2030年までに世界の成人・青年の身体不活動の割合を現在より15%減らすことである.この計画には4つの戦略的目標と20の政策が示されている.なお,この資料は慶応義塾大学によって翻訳された(http://sports.hc.keio.ac.jp/ja/news/2020/02/who2018-2030.html)
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