こんにちは、ニーナ。

　私は家族と一緒にザカルパーチエに住んでいます。幸運なことに、私たちは本物の爆発、爆撃、現実の戦争がもたらすありとあらゆる悪夢的状況、それらの恐怖からは遠いところにいます。

1）  第1問に対しては、このように答えます。

個々人の関係。

戦争が始まって判明したところでは、私と両親は思想的にバリケードを挟んで反対側に立つことになってしまいました。彼らはイタリアに定住しています。すでにずっと以前からのことで、20年間彼らはウクライナでは暮らしていません。だからもちろん、ロシアとウクライナとの間にあるつまずきの石が何なのか、あちら側から「より良く」見えるのです。多くの人々がプロパガンダの、しかも両側からのプロパガンダの犠牲者になってしまいました。私も私の両親も例外ではありません。両親は、戦争がアメリカの拡張政策に抵抗するための唯一可能な選択肢だった、と考えています。彼らは今でもウクライナをロシアの一部だと考えています。

　私自身は、この交戦当事国にいて、明らかに、戦争は絶対的悪だと思っています。そして、戦争がいかに良い目論見によって始められたかということは、問題ではありません。両親が暴力を正当化する考えを認めているせいで、私はがっかりしています。そしてこのことを悲しまないではいられません。

　現在でも私は彼らと電話で交流していますが、ただ日常生活をテーマとしてのみ話しています。家族、仕事、子供・孫、健康、仕事などについて…。私は、彼らが私たちのことを心から気にかけてくれているということは感じています。その際、私たちは政治的問題や世界観の問題をできるかぎり避けるようにしています。

　ニーナ、お分かりですか、そのことを喜ばずにはいられないのです。それでもやはり、何がより重要なのか、何が一番目に来るべきことなのか、ということでしょうか。戦争が始まった当初私は、私たちが決定的に仲違いすることになる、と思っていました。そして全てはそうなる方向に進みました。ですが、幸いなことに、常識が勝利しました。あるいはそれは単に、より人間性に富む何かだったでしょうか？

2）  第2問。

日常生活上の諸問題とそれらの解決法。

ニーナはご存知でしょうが、ある素晴らしい時に、私は今後どうやって生きていくか、と心配したり気に病んだりすることにムカついてしまい、ただただ何も考えないことにしました。新しい現実を冒険の旅（クエスト）と受け入れるようになりました。私にはその方がより単純だからです。私たちが戦争のあらゆる「魅力」を受け入れる覚悟がなかったのはもちろんです。ここザカルパーチエで私たちは警報に反応することをやめてしまいました。いずれにせよ何も飛んでくることはありません。

　当初、停電になると、復活祭用のロウソクに火を灯しました。その後、夫が蓄電池式の懐中電灯を買ってきました（間に合いました）。今では私たちには任務があります。すなわち電力供給時に在宅の人には特別な使命があり、その人は急いで、充電可能な蓄電池、デジタル端末類、食器洗い機、洗濯機はすべて充電します。

　朝は電力供給のタイムテーブルを見ることから始まります。私と夫は、いつ職場に出かけるべきか（職場でも停電がありますから）、家での電力供給時間に間に合うためにはいつ急いで帰ってくるべきか、計算しなければなりません（ね、冒険の旅みたいでしょ？（笑））。

　就寝するのに寒ければ、水を温め、ミネラルウォーター用のペットボトルに注ぎ、各々のベッドへと持っていきます。私には3人の子供がいます。靴下、冬用パジャマを着せて彼らを毛布に繭のように包んでやります。一番小さな娘は8歳です。彼女には夜間、ニット帽をかぶらせることもあります。年上の子たちは拒絶します、馬鹿な子たちね？

　冷蔵庫は度重なる停電のために死んでしまいました、安らかに眠ってください。外は冷えてきましたから、外気で食料品を保存することができます（笑）。

　タイムテーブル通り、電力供給がなされていると、洗濯機はすでに充電され、食器洗い機も充電されています。こうしてこのような電力における不便さのため、私たちはより規律正しくなりました。

　そしてさらに！私たちがより多く眠るようになったか？

　私と夫はそうです。ほかに何をすることがあります？電力は2時間供給され、6時間停電します。子供たちには彼らのタイムスケジュールがあり、学校がありますが、彼らもパソコンの前に座る時間は少なくなりました。実際のところ全く座っていませんね。ですから、プラス面もある、ええ、プラス面は明らかにありますね。

3）  問題解決にあたっての国家の役割

ありがたいことに、国の支援を勘定に入れる必要がありません。ですので、この質問は今のところ無回答で。

4）  そして4番目の質問。

　個人的に私が手助けできるのは、自分が能力を持っていることによってです。私は職業的にはリハビリテーション専門職です。私の使命は、ここ、私たちの後方施設に治療にやってきている若者、すなわち兵士たちが自立できるよう手助けをすることです。あるいは単に、手術後の状態を緩和することです。できるかぎり、可能な方法で。したがって午前中は病院で理学療法士として無料で働いています。午後は、個人契約で働いています。

　さらに金銭的支援も行っています。必要な時には、個人宛に支援しています。ですが私の考えでは、私たちのところでは今、ほとんど誰でもそうしていますね。まあ、これくらいでしょうか。